母性

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「…葵さんがここで 料理なんてするの、 初めてですね」 「…そう言えばそうだね」 「色々すみません。 もう気持ちにケジメついたんで 俺は大丈夫です。 何か手伝います」 シャツの袖をまくって 手を洗い始めた桐生に 慌てて「いいよ」って言ったのに。 「じっと見つめてたって お袋は生き返りませんから。 何かしてた方が気が紛れます」 小さく笑って言った桐生に また何も言えなくなる。
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