母性

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「…谷原さん… お願い…桐生さんを追いかけて」 「…でも…」 「いいから追いかけて! 桐生さんを支えられるのは 谷原さんしかいないんだから!」 澤木さんの言葉に店内中から 私達に視線が集まる。 「お願い谷原さん…。 愛してなくてもいいから 今は傍に行ってあげて」 今にも泣き出しそうな顔で そう言った澤木さんに私は 唇を噛みしめながら頷いて店を出る。
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