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「だけど…自殺とか…。
さすがに堪えますよね。
何を考えてんだか」
薄っすら笑みを浮かべて言った
桐生の姿にグッと
何かが込み上げて来る。
今にも桐生が壊れてしまいそうで
たまらなく不安になる自分。
気付いた時には
橋の手すりに乗せられていた
桐生の手に自分の手を重ねていた。
重なった手にピクリと肩を揺らした
桐生の顔がまた歪んで行く。
生温かい夜風が私と桐生の
頬を撫でた瞬間、
引き寄せられた胸の中。
私をきつく抱きしめた
桐生の体が小刻みに震えていた…。
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