母性

8/40
前へ
/40ページ
次へ
「俺の母親は… ずっと俺を金づるとしか 考えていない人でした…。 毎月毎月…金だけを貰いに 俺に会いに来るだけで…。 子供の頃から愛された記憶なんて ひとつもなくて…」 そこまで行って言葉を止めた桐生は 私を抱きしめたまま 大きくため息を吐く。 「ふ…こんな事を葵さんに 話したかった訳じゃないのに…」 「いいよ。全部話して。 私が全部受け止めてあげるから」 心からそう思ったから言った。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

744人が本棚に入れています
本棚に追加