母性

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今の桐生はその思いを誰かに ぶつけないと壊れてしまうと 私は思ったから。 愛してるとか愛してないとか そんな事はどうでも良くて ただ…今、私は桐生の心の毒を 全部吐き出させてあげたかった。 通り過ぎて行く人たちが 橋の真ん中で抱き合ったままの 私と桐生を凝視して行くけれど そんな事もどうでも良くて。 ポンポンと桐生の背中を優しく叩く。
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