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すっと手を上げて店員を
呼びつけると「コーヒーで」
なんて冷静に注文するその姿に
また苛立ちが募る。
けれど感情的になったら負けだ。
もう一度そう自分に言い聞かせてから
俺はお袋の部屋から持って来た
SPECの封筒を月島に差し出した。
「自殺したお袋の部屋に
これが置いてありました。
ひとまずこの書類に
目を通して頂けますか?」
俺の言葉に、微かに瞳を揺らした
月島は静かに頷くと
その封筒に手を伸ばす。
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