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「…俺ね…
浮気相手の女とは
一緒になれなかったんだよね。
葵を捨ててでも彼女の腹の子供を
大切にしようって覚悟してたのに…
相手の女にこの子は
大河の子じゃない。
だからあなたは父親にはなれないから
葵の元に戻っていいよ、
なんて突き放されてさ。
だけど今更そんな都合のいい事が
許される訳ないと思ってたし、
葵を傷つけた事実は消えないから…
もう二度と葵の前には
現れないつもりだった」
弱々しく語る結城大河の姿に
俺もその場から歩み出せず
ぼんやりとそれを見つめる。
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