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「袴田さんと【EVOLUTION】の
目的は別々だったんだと思います。
袴田さんは俺だけを潰したかった。
だけど【EVOLUTION】は
月島を潰したい。
もしかしたらですが…
【EVOLUTION】は俺のパソコンに
ウイルスを仕掛ける事しか
袴田さんには伝えて
いなかったのかもしれない」
「…………」
「袴田さんにしてみれば、
この会社自体が傾いたら
自分の立場すら危うくなるから
SPECのサーバーを破壊する事は
反対したはずです。
けれど【EVOLUTION】は…
恐らくこの会社にも
月島にも愛着なんてない。
ヤツはSPECのサーバーを
完全破壊するつもりで
攻撃して来ていましたから。
まぁこれは俺の勝手な
妄想でしかありませんが…
【EVOLUTION】はよほど
月島を恨んでいるんでしょう」
そう言って桐生は開いた
エレベーターのドアから
オフィスに向かって歩き出した。
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