安全

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2人の口喧嘩を無視して周りを見渡すと工具箱が目に入った、 「あの中に何か入ってないかな」 秋が後ろ手で工具箱を苦労しながら開け、ニッパーで最初に姉の結束バンドを切り、その後全員が自由の身になった。 「春姉ちゃん此からどうするの」 「此処はあの小父さんが居なければ結構安全そうだから、見つけて逆に拘束しましょう」 「あの小父さんの誤算はあたし達が皆格闘技の有段者と云うことを知らない事ね」 「でも皆気を付けて、銃を所持している可能性が高いから」 4人は客間から足音を忍ばせて出ると男を拘束する為に探し始めた、 冬が居間のソファーの後ろに銃が立てかけてあり、ソファーの前のテーブルに弾倉が置かれて居るのを見つけて、 春が銃を手にし弾倉を交換していると、 冬が外のバルコニーを指差しながら、 「お姉ちゃん、あいつが居た」 向こうも姉弟を見つけたようで、バルコニーの窓を手でバンバン叩き始めた。
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