9人が本棚に入れています
本棚に追加
屋上といえば、過去に斑鳩メイ子とバトルを繰り広げた場所だった。そのときの爆発による焦げ跡がコンクリートに残っていた。
通常、立ち入ることはできないそこに――。
万法院妖子がいた。
彼女だけではない。ほかに小さな生き物がいっぱいいたのである。
――なんだあれは?
人間のような姿だが、異様に小さい。幼児かと思ったが、どうもそうでもないようである。
そして、それらが輪を描いて踊っていた。楽しげで不思議な音色の演奏が耳に心地よい。
「…………」
ガニガニ・9・ボーテは呆然と、しばらくその場違いな盆踊りを見ているしかなかった。
妖子が気づいた。
「あら、豊臣さん、また来てくださったんですか」
最初のコメントを投稿しよう!