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「豊臣さん、じょうずですよ」
妖子は陽気に手をたたく。
「そ、そうかな……」
ひとしきり踊ると、飲み物が出された。
「どうぞ」
と、ビンに入った液体をすすめられた。
「なんですか、これは?」
「魔法のお酒です」
「魔法の……」
ガニガニ・9・ボーテはグラスに注がれた未知の酒の匂いをかぎ、一口飲む。甘い。が、あとからじんわりとした刺激が頭にやってきた。
ふと、
「そういえば、さっき、『また来てくださった』と、言ってましたが、おれは過去この踊りに参加した覚えはないのだが」
「じつは豊臣さんがここへ来るのは、今夜で6回目なんですよ。またいつか、いらしてください。今度来たら7回目ですね。じゃ、おやすみなさい、宇宙人さん」
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