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なにか事件かな、と思っていると、401号室のベランダからなにかが飛んで行った。
それは布に包まれた小さなものだった。
「真穂、お弁当わすれてる!」
空中を落ちていき、ちょうど学校へ向かおうとマンションを出たところだった真穂がキャッチした。どうやらその日は遠足で、ランドセルの代わりにリュックサックを背負っている真穂は、包みをそこにしまうとベランダにいる母親に大きく手を振ったのだった。
4階から落としたわりには、平然と受け取り、ガニガニ・9・ボーテは唖然とした。地球の重力では4階から落とした弁当はかなりの衝撃を伴うはずで、それを小学生が受け止めるのは難しいはずだった。それに、落下スピードが妙に遅かった。
さらにその数日後――。
外にいたガニガニ・9・ボーテは突然の雨に降られた。調査に出ていて、ちょうどマンションが見えるところまで帰ってきていた。
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