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無性に悲しくて
胸までが苦しくなる。
だけどそれ以上に
怒りもおさまらないまま、
私はその言葉を吐き出した。
「それを美紀さんに
お答えする必要が
あるのでしょうか?
あなたは月島さんと
離婚されていますし、
もう関係ないですよね」
私の質問に美紀さんは
フッと笑ってそれに答える。
けれど、どこか怯えたような…
そんな瞳を向けながら。
「…ええ、今はそうです。
だけど紫門は必ずまた私の元に
戻って来るって信じています。
だからもしもあなたが
紫門と再婚なんて夢を見てたら
深く傷つく事になるから
そうなる前に教えてあげようと
思っただけです」
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