物語の始まり

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「お、お主今しがた転生のことを知っていることのように話しておったではないか」 「予想するに、おじいさんは神様で、戦争中のファンタジーな異世界に飛ばす人を呼ぼうとして、天使に適性のある人を寄越すように頼んだら、何故か女の子の私だった。 みたいな感じじゃないんですか?」 「ヴ、全くその通りじゃ。 適性のある人間は儂等が少し力を分ければその世界で最高峰の実力を得られる。 天使が候補者の中から身体的、精神的に適性を見定めるのじゃが、ミカエルはどうやら大当たりを引いたようじゃな」 「大当たり、ですか?」 嬉しいけどそこまで異世界向き? 「異世界に行く適性は身体的なものより精神的なものの方が重要じゃ。 身体的な問題は、正直なところ儂等の与える力の加減でどうとでもなるが、精神的な問題はどうにもならん。 力だけあっても、破壊に走れば話にならないからのぅ。 お主なら、ここまで来てこの落ち着きようでいられるのじゃから大丈夫じゃろう」 なるほど、大人(まだ17歳)の落ち着きが功を奏したわけですね。
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