運命の夜

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女が欲しくてたまらない、 自分の変化に戸惑いながら ようやく落ち着きを取戻し ホールへ戻って行くと、 カウンターから俺を 突き刺すような視線で 見つめる男がいた。 まるで氷のように冷たいその瞳は ただじっと、俺の口元を 見つめたまま視線を逸らさない。 …ああ… 彼女のツレか。 軽く手の甲で唇を拭うと 真野ヒカルとは違う 淡いピンクのルージュが 残っていた。
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