運命の夜

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俺を見つめるその男に クスクスと笑いながら、 まだ残っているであろう 彼女のルージュを親指で 拭き取り呟いた。 「きっと彼女はまた 俺に会いたくなるよ」 「はっ?」 「奪われたくなかったら しっかり捕まえておきなよ」 余裕の笑みを浮かべながら その男の肩を指先でトンと 叩いて俺はその場を去った。
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