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「遅い」
イケメンの一撃が俺に当たる寸前で、脚だけを強化して一瞬でイケメンの背後へと回る。
そして、イケメンが俺の行動に気づく前に脇腹に蹴りを1発。鈍い音と骨の折れる音が響き、イケメンは壁に阻まれるまで吹っ飛んでいった。
「げほっげほっ.....く、そっ!」
「やめとけ。肋骨何本かやってるだろうし、多分内臓にもダメージいってるぞ?」
まだ立ち上がろうとするイケメンに俺はそう言う。けど、諦めてくれそうにはなかった。
だって、目がまだ死んでなかったんだもん。
「天の...光よ、この身、に降り....注ぎ我を....癒せ"ホーリーレイン"」
そして、俺がぼーっとしている間にイケメンは回復魔法を唱え、怪我を完治させてしまった。
「どうやら、私は貴様の力を見誤っていたようだ。ここからは本気で行かせてもらう!」
イケメンがそう言うと、まずは歪んだ鎧を外す。
そしてイケメンの身体を覆う魔力がさらに濃密になり、そしてそれは徐々に形を成していく。
なんか面白そうだし、ちょっと待つか。
「ふぅ.......まさか、この姿になるとは思っていなかったよ」
イケメンは先ほどまでの姿から光り輝く甲冑を身に纏っていた。
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