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「そういえば紹介を忘れてました!」
さらに、アリスすら俺の存在を忘れてたようで........死にたい。
「はぁ........死ぬか」
「ちょっ、何を言ってるんですかタイガさん.......って、そんな恐ろしいほどに濃密な魔力を手に纏って何をする気ですかっ!?」
「いや、ちょっと死のうかと」
「何軽はずみな気持ちでどえらいことしようとしてるんですか!? というか、そんな魔力放ったら私達まで死ぬじゃないですか!」
「......多少の犠牲はつきものだよ」
「多少の犠牲でここの地区ごと吹き飛ばすつもりですかっ!?」
何この子、面白い。
「それで、アリスを巧みに使いこなす彼は?..........まさか、アリスの彼氏?」
そう言って受付嬢さんはニヤリと笑う。アリスは顔を真っ赤にして、全力で否定した。
「ふーん.....まぁ分かってたけど」
「がぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
この受付嬢、楽しんでやがる。
だが、やることもあるしそろそろちゃんとするか。
「初めまして。俺はたまたまアリスの命を救ってしまった一般人、大牙青木だ。よろしく」
「あら、ご丁寧にどうも。
私はセスティア・ヘルゲア。アリスの同級生よ」
何勝手に話を進めてるんですかっ、と叫ぶアリスをよそに俺と彼女は握手を交わした。
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