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「ちょっと会長!!どこに行くんですか!離してください!痛いです!」
「………」
何を言っても反応しない
逆に手首を掴む力が増していく
「いい加減にしてください!!」
力いっぱいに会長の手を振り払う
「なんなんですかいきなり」
「……」
「答えてください!」
「…お前―じゃないのか?」
「はい?」
「お前、俺と付き合ってるんじゃないのかって言ってんだ」
「――っ」
あまりに唐突すぎる言葉に驚いてしまった。
「つ…付き合ってるって」
「俺が告白した時、お前確かにうなずいたよな?」
「あれは!」
「あれは?」
あれは、ただたんにうつむいただけで…
「なら、もう一回言う」
会長は俺の目を真っ直ぐ見て言った。
「俺はお前の事が好きだ。」
なんでだろう…
目をそらすことができない
「俺と付き合ってくれ」
会長は本気だ。でも、
「俺は無理です。会長とは…男とは付き合えません」
いくら男子校だからって男と付き合うなんてのはありえない
「俺は男だろーが女だろーが関係ない」
関係ないって…
「一度きりの高校生活で恋人をつくりたいだけなんじゃないの?」
しまった。俺、今…
「もう一度言ってみろ…」
バンッ
廊下に衝撃音が響く
これって…
壁ドン!?
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