第3話

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(付き合いたいの好きだな) 付き合いたい…か 認めたくないな 「はあー」 「ため息をつくと幸せが逃げちゃうよ」 「うわぁっ!!」 やばっ手についた 「やほー」 「か…会長!!どうしてここに!?」  「どうしてってトイレだけど」 「あ…すみません。」 「別にー」 早く手洗って戻ろ 「悩みの種ってもしかして俺の事?」 バシャッ 「うわっ」 「何やってんの ほらタオル」 「いいです。自分のあるんで」 動揺してズボンに水かけるとかバカだろ俺 「違います。進路の事で悩んでて」 「進路か…どこに行くの?」 「○×大学に」 「難関大学じゃん大変だね」 「そういう会長は?」 「俺は…まだ決まってないかな」 「決まってないってもう少ししたら夏休みですよ!!」 あ、また悲しい顔してる 「なかなかやりたいことが決まんなくって」 「相談してくれればいいのに」 「え…?」 あなたのその顔は見たくない こっちまで悲しくなる  「ありがとう」 頭触られる 「……」 だけど会長の伸ばした手は俺に触れることはなかった 「お互い受験生だし迷惑はかけられないよ」 なんだよそれ イライラする。 相談されない事も触ってもらえない事も 「じゃそろそろ行くね」 昨日はうざいほど触ってきたのに もっと…触れよ 気づけば俺は会長の背中に抱きついていた。 「遥?」  
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