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「大丈夫?
何か言われたの?」
それは梨奈だった。
心配した顔で夕姫を見ていた。
「…うん。
大丈夫。
…あ…掃除しなきゃ。
先に帰ってて。」
夕姫はそそくさと掃除を始めると梨奈は不信がって、夕姫の腕を掴んだ。
「夕姫、先週も先々週も掃除していたじゃない…。」
その言葉を聞くや夕姫は梨奈を振り返って苦笑いをした。
「そうだっけ?
あのね。
阿部さん達用があるって言うから、代わってあげたの…。
先に帰って。
お願い。」
夕姫のその笑顔が梨奈には痛くて仕方がなかった。
その言葉を聞いた梨奈は曇った表情のまま一生懸命掃除をしている夕姫の様子を見ながら教室をあとにした。
しかし、梨奈は夕姫の様子が気になって、校門のところで夕姫の掃除が終るのを待つことにした。
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