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「遅いなぁ…。
もう終っているよなぁ…。」
梨奈は校門のところでなかなか来ない夕姫を待って一人ごとをつぶやいた。
おそらくもう30分は待っていた。
梨奈は痺れを切らして、その場から走って教室に向かった。
―ガラガラ
「ねぇ、夕姫しらない?」
教室に入った梨奈は残って話をしていた男子生徒二人に開口一番にそれを言い放った。
「…時任?
…時任ならとっくに帰ったよ。」
「え?!
…校門、通らなかった…。」
梨奈は一気に不安に駆られた。
その様子を見た男子生徒二人は顔を見合わせて一人が何かを言いかけてそれを飲み込んだのを梨奈は見た。
「何?
…何か知ってるの?」
男子生徒の一人が一つため息をつくとその重い口を開いた。
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