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真っ赤な視界。
夕姫の姿。
微笑。
血がにじみ出る裂けた右腕。
その光景がフラッシュバックのように浮かんだ。
梨奈は寒くもないのに震えがとまらなくて、両腕を抱えた。
―ガラ…。
その時、誰かが病室のドアを開いたのを聞いた。
ゆっくりとそちらを見ると見慣れた顔がそこにあった。
その顔を見て梨奈の振るえは一気に解けていった。
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