0人が本棚に入れています
本棚に追加
―バタバタバタ…
その時だった。
勇気が来た反対の方向から誰かが駆け上ってくる音がした。
どうやら一人らしいが、かなり派手な音を立てて来る。
「夕姫!!」
その人物は一番上まで来ると少女を見つけて叫びながら近づいてくる。
「夕姫!
やっと見つけた!!」
少女の近くまで来て腕を掴んだ。
その人物もその少女と同じ年ぐらいの女の子だった。
「夕姫!
あれ、やったの夕姫じゃないよね?
ねぇ!」
その子は必死で少女に叫んだ。
「え…」
勇気は突然の展開に驚いた。
「…何がどうなっているのか
…夕姫は知っているの?」
黙ったままの少女の様子を見てその子は少し落ち着いて真剣な眼差しで少女を見つめた。
最初のコメントを投稿しよう!