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日はもうほとんど沈んで薄い赤い光の中3人はいた。
オレンジの西の空を背に夕姫は立って梨奈を見つめている。
その不気味な笑みが勇気に鳥肌を立たせた。
「…どうやって…」
梨奈は床に跪いて俯いたまま呟いた。
「…そうね。
教えてもいいけど、どうせ殺すんだし意味ないんじゃない?」
夕姫はまた壁に背を預けながら笑みを浮かべて言った。
「…夕姫…
じゃない…今の夕姫は
…夕姫じゃない…」
梨奈はぽろぽろと涙を流しながら顔を上げて夕姫を見つめた。
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