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夕姫はそれを気にせず、縁側から家の中に入り込むとその机の上に置かれた林檎や柿などを幾つか掴んで近くに置いてあったビニール袋に詰め込んだ。
そしてあたりをぐるっと見渡すとそのおばあさんのものと思われるバックがあって、それを漁った。
中には財布があり、夕姫はそれを取り出してそのまま袋に詰め込んだ。
そして同じように縁側から外に出ると静かにそこを去っていった。
夕姫は顔色一つ変えなかった。
彼女は夕姫であり、夕姫ではなかった。
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