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『早く消せ!』
消防士達は消化剤を車に向けながら大声で叫んでいた。
「…しぶといのね。」
そう言ったのは夕姫だった。
その場に居合わせた多くの刑事が立ち尽くすか物陰に隠れていた。
誰もがどうすればいいのかわからないようだ。
「フフフ…まぁ、いっかぁ…」
夕姫は軽い口調でそう呟くと両手を胸の辺りまで持ってきて目を閉じしばらくジッとした。
―キーン…
そのあたりにいた人々の耳が異常な気配を察知した。
まるで新幹線に乗ったときのような耳鳴りの強い物に誰もが苛まれ一部の人が耳を抑えた。
そして夕姫は一気に腕を広げ瞳を見開いた。
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