降下

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 それは人だった。 頭を南側に向け西を向いた状態の横向きで横たわっている。 体つきから男性のようだが、顔が右耳のあたりから横にざっくりとえぐれていた。 それ以外にもその様な部分が多々あり上側になっている右側の腕は肘より下の部分の骨が見えてしまっている。 しかも服はところどころ焦げたように黒くなっていた。 「ぅうう…。」 勇気はそれを見て吐きそうになり、口を押さえるとすぐに視線をそらした。 その場を走って逃げていく人はそれを見てどよめき、足を速めた。 勇気は意識を別のことへ向け落ち着くとまたよろよろと走り出した。
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