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何十メートルほどの跳躍を繰り返して移動する夕姫は5キロほど移動したあたりで着地した。
頭を抱えてしゃがみこむが、すぐに、立ち上がり、ふらふらと歩いた。
夕姫は街の片隅にあったベンチに腰かけるとふと上を見上げた。
その視線の先にはビルがあり、そのビルは駅ビルとなっていた。
夜の11時過ぎを回った時計が中央に光っていて、電車がそのビルの端から現れるのが見えた。
「遠くに…行かなきゃ。」
夕姫は立ち上がるとふらふらとそのビルに吸い込まれていった。
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