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「もうすぐ菊山だが…。」
柴田はそういうと時間の経過と共に伸びた顎鬚を右手で触りながら左手だけでハンドルを握っていた。
途中で道に迷ったり、コンビニで地図を買ったりと大変な道のりだった。
しかし、やっと菊山に着こうとしていた。
時間は朝の5時前。
空がもうかなり明るい。
「変ですね…。
もう10キロ圏内ですし…。
まだ始発出てないですよね…
このあたりの圏外にいるのかな…。」
勇気は眠い目をこすりながら持っていたモニターを見た。
そこにはまだ“LOST”という文字が出ている。
「とにかく1号沿いに進んでみるか…。」
柴田はそういうとさらにアクセルを踏んで車は加速した。
警察とは思えない荒い運転だ。
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