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柴田はついに疲れたのか吉原より先に助手席に座ってぐったりとしていた。
怪我もしていたのに寝ないでずっと運転していたので柴田の疲労はピークに達していた。
吉原の方はぐっすり寝たので怪我人とは思えないほどはりきっていた。
「寝た分はちゃんと働きますよ!」
吉原は全員が乗り込んですぐに車を発進させた。
車は順調に国道を走り、どんどんと山を登りスカイラインに乗った。
空はあいにくの曇りだったが晴れていればいい景色が見られたかもしれない。
梨奈はずっと無言で蒼白の表情でいた。
おにぎりをボソボソと食べる姿はまるで幽霊のように覇気がない。
梨奈には夕姫の考えがよくわかっていた。
その場所はそれにふさわしい場所だった。
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