2. 高橋くんとアニキ

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「失礼致します」 兄貴の我がみちを行く発言に抗議しようとしたところで着物のお姉さんが続々と料理を運んできた。そこにはおれの待ち望んだお肉様の姿が! 「うっひょー!お肉様だーー!」 「馬鹿丸出しは相変わらずのようだな、慎太郎」 「だーれが馬鹿丸出しだぁ!おれ、育ち盛りの高校生よ?みんなこんなんだっつーの!」 兄貴は一緒に運ばれてきた日本酒をあおると呆れたように呟いたが、それを聞いていた先生はにやにやと悪戯っ子のような顔で俺の肩を叩いた。 「こいつ憎まれ口叩いてるけど今日だって慎太郎が肉好きだからこの店にしようって言ってきたんだぞ。可愛いとこあるよなぁ」 「えっそーなの?」 「オイコラ」 「今日慎太郎来れるのかとか?元気にしてるのかとか?自分で聞きゃいーこと俺に聞いてくんだよ」 「テメ、」 兄貴はバツの悪そうな顔で顔を背けると一気に酒をあおった。その姿を見た先生は楽しそうにわらう。もちろん俺には全然そんなメールが送られてきたことはない。そもそも兄貴から疑問系の文書が送られてきたことがねえ気がするぞ 「おれ兄貴も肉もすげーーすき!ありがと兄貴!」 「…俺は肉と同等か?ん?随分と上から目線だなァ慎太郎」 「ひょえーー!なんでだ!!」 「ははっ照れかくしだ照れかくし。内心喜んでるよ」 「雅宗テメェ覚えてろ…」
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