2. 高橋くんとアニキ

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「それより雅宗、お前ガキのお守りばっかしてる場合か?女はどーしたよ」 「…いねーよ」 「はは、お前変わったよな。取っ替え引っ替えしてた学生時代のあの勢いはどこ行ったんだか?」 「おい馬鹿慎太郎の前でその話やめろ…」 悪影響だから。と自分でハッキリ言い切る先生に、兄貴はさっきの仕返しだ、と言って大笑いしている。 兄貴の言い方はまるで先生が女の子と沢山遊んでたみたいな言い方だ。俺が小さい時からしょっちゅう遊んでくれてたし、そんなこと思ってもみなかった。 んんー?それに俺的には高校の時の雅くんと今の先生に大きな違いを感じたことはないんだけどなあ。変わったかなぁ。 「あ!かっこよくなった!」 「お前は文法という言葉を知ってるか?」 「えっと、先生まえと何か変わったかなぁって考えてみたんだけど、先生、前よりもっとかっこよくなった!」 先生は俺の言葉に少し目を丸くするとそのあと無言でよしよし、と頭を撫でてきた。なんで!?
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