2. 高橋くんとアニキ

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「お前、ケツはまだ無事なのか」 「まだってなんだよ!?3年間無事に過ごすつもりしかないけど!」 唐突になにを言いだすかと思えば兄貴は俺のケツ事情が気になるらしい。 うちの学校が閉鎖的な男子校であるから兄貴の言わんとしていることはわかる。 だがしかし!兄貴ならまだしも俺はモテるような顔してないのでその心配はない!! 因みに童貞卒業の予定もない!!!! 俺は心の汗が目から出そうになるのをぐっとこらえた。 ま、まだ十代だし大丈夫だ俺!! 「ご心配なくぅ~俺みたいなのにわざわざ手出してくるやついないって!」 「世の中には物好きなのがいたりすんだよ。大体下半身が本体みたいなやつはアナさえありゃ誰でもいい奴もいるんだからな、余裕こいてると痛い目見るぞ」 「下半身が本体…って兄貴みたいな?、いでっっ」 「なるほど慎太郎にはこの弟想いの優しい俺がそのように見えているんだな。そんなにこのかっこいいお兄様に処女を捧げたいって言うなら仕方がない、こっちへ来い」 「うそうそうそです!ご慈悲を!!」 兄貴に脛を今までで一番強く蹴られて悶絶する。 うわ、これ絶対青痣になる!! だって兄貴学生時代入れ食いだったって聞いたことあるもん! でも笑顔の兄貴が恐怖すぎて言い返すことはやめて光の速さで謝っておいたチキンなおれ。
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