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「おはよう」
「おはよ。おれ、自分で歩いた記憶ないんだけどもしかして兄貴運んでくれた?」
「起こすのが憐れなほどのアホヅラだったからな」
「うあ、まじかごめん」
憐れまれるほどの俺の寝顔とは一体…?
そりゃ兄貴みたいな綺麗な顔してないけどさ、と口を尖らせる。
でも時計をみるともうすぐてっぺんを指す時刻で、決して軽くない俺を運ばせたあげくこんな時間まで寝てたというのに文句の一つも言わないとことかやっぱり兄貴は俺に甘いなと思う。
さっきの嫌味も照れ隠しだろうと考えて思わず頬が緩んだ。
その後フラフラと起きて来た先生と3人で珍しく兄貴の作った昼飯を食べたり映画を見たりして休日を過ごした。
先生とも一緒に過ごせて俺的にはすげーハッピーな休日だったんだけど、正直兄貴の部屋に女の人の気配が全くないのが気がかりだったりする。
居住が高層マンションの最上階で車も高級車、今は父さんが現役だけど今後は大企業のトップになる人だ。
そのうえこの顔なんだから女の人が放っておくはずもないだろうに。
お金とか顔じゃないのかなあ。
不思議でたまらない。
兄貴に俺のケツの心配より自分の心配したほうがいいと思う。といってみたらゲンコツくらいましたけどねーーー!
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