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「その生物兵器が外に洩れたってことですか?」 「ただ、超極秘に研究してたわりには、″ ただのインフルエンザか ″ってガッカリしたけどな」 ″ ただの ″ ………… といっても、死者も出してる殺人ウィルスだけど。 「自分たちの国でパンデミック起こしてどうすんだよなぁ?」 村上さんは、禁煙の筈のデスクで 煙草を取り出して、 「村上さん!喫煙所!」 女性社員に睨まれている。 「女も若い男には甘いんだけどな。 ……お前、篠崎にもう少して突っ込んで、研究内容探ってこい、俺は他をあたる」 「他?エイドリアン博士?それとも井上博士?」 生物兵器のスペシャリスト、 エイドリアン.スミス博士。 彼は 国から多額のお金を積まれて日本にやって来たらしい。 母国を裏切る行為をしてまで日本で研究する価値、その裏にあるものって…… 「もっと下ッパを、だよ。 お前は難しいこと考えずに何でもいいから篠崎から引っ張ってこい」 「……はぁ」 村上さんは、 俺と篠崎が関係したこと分かっているのかもしれない。 「桃田君、今夜も会わない?」
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