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「…………ァッ……」
後部座席で、
俺が拘束し、目隠しをした篠崎という女を
おこぼれでも有り難く抱く 村上記者。
そんな二人の絡み合う声がうっとおしいと思っているうちに、
菜月を置いているというマンションに着いてしまった。
「まだ、ヤってる最中に悪いけど、ここの何号室に菜月はいるの?」
エンジンを切らずに、後ろを振り返ると
「えっ?!今の水城の声?
ちょっと!?今私、誰としてるの?!」
目隠しをした篠崎は、まだ俺とセックスをしていると思っていたらしく、
突然 のけ反るように暴れだした。
「早く番号!その部屋の鍵貸してくれないと、その拘束とかないよ」
自ら望んで縛られたことが仇となり、
「最低!!
鬼畜!!
変態!!
307よっ!!」
悔しそうに、
先程まで触れあっていた村上を
「いてっ!!おらッ!暴れるな!」
自由になる足で蹴りまくっていた。
……どうやら、″ 快華 ″ の効果は切れているようだ。
「その部屋にはベビーシッターがいるのか?」
慌てて下着を履く村上は、
「まだイッてなかったのによ!」
と、舌打ちをしながら
縛った篠崎の手と目隠しを外す俺を睨み付 けていた。
「…………いるわけないじゃないの。あの子一人で部屋にいるわよ」
「…………なに……」
どこが安全な場所だ?
幼児を一人で こんな夜まで部屋に放置できるなんて、
「菜月に何かあったら、ただじゃおかない」
このまま、素っ裸のまま、車で引き殺してやろうか?
そんな憎悪まで湧いてきた。
「暗証番号がいるわ。一緒に行くから、そんなに怒らないでよ。
私を騙したあなたも同じくエゲツナイんだから」
「………………」
そして、
病院から抜け出すために、
「ほんと、あなたって女なら誰でもいいのね!汚れた記者の代表格よ!」
「そっくりそのまんま返すぜ、ビッチが!」
こんな女と一回でもしたことを後悔する。
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