40人が本棚に入れています
本棚に追加
「……菜月をどうしたいんだ?」
篠崎美和に抱えられた菜月ちゃんは、
首に食い込む針の恐怖から
「いやいや!チューシャキライ!!」
と泣き出した。
「暴れたら、一気に注入するから」
「菜月!!静かに!お医者さんの言うこと聞くんだ」
ユウさんは、
そっと近付き、菜月ちゃんに触れようとするも、
「来ないで!!そこ、退きなさい!」
血相を変えた篠崎に制されてしまう。
「″ 何がしたい ″ か?
……私はこの子が欲しいだけ」
そして、
同じく全く動けない俺の方を見た篠崎は、
「桃田君が好きだった、雪って女、
その村上のせいで事故に遭って亡くなったみたいよ」
「え」
俺までも、
悲しみの底に突き落とそうとする。
「私が車に乗るまで、そこ動かないで!
井上さん は サンプルなら好きなだけ持っていけばいい!」
………今
………何て、言った?
「雪さんが、死んだ?」
最初のコメントを投稿しよう!