再会

6/11
前へ
/11ページ
次へ
「……菜月をどうしたいんだ?」 篠崎美和に抱えられた菜月ちゃんは、 首に食い込む針の恐怖から 「いやいや!チューシャキライ!!」 と泣き出した。 「暴れたら、一気に注入するから」 「菜月!!静かに!お医者さんの言うこと聞くんだ」 ユウさんは、 そっと近付き、菜月ちゃんに触れようとするも、 「来ないで!!そこ、退きなさい!」 血相を変えた篠崎に制されてしまう。 「″ 何がしたい ″ か? ……私はこの子が欲しいだけ」 そして、 同じく全く動けない俺の方を見た篠崎は、 「桃田君が好きだった、雪って女、 その村上のせいで事故に遭って亡くなったみたいよ」 「え」 俺までも、 悲しみの底に突き落とそうとする。 「私が車に乗るまで、そこ動かないで! 井上さん は サンプルなら好きなだけ持っていけばいい!」 ………今 ………何て、言った? 「雪さんが、死んだ?」
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

40人が本棚に入れています
本棚に追加