本質

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「何、監禁されてる身で勝手な事してるんだよっ!!」 研究員二人は、律子に卑劣なことをする俺を止めながらも、 白くて、 みずみずしい16歳の露にされた身体を観て、 その視線が、普通の男になっていることに俺は気づいていた。 「この子は、まだ汚れを知らないグラビアアイドルなんだ、珍しく生粋の清純派のタレントとして売り出す貴重な女の子、 手を出したくなるの、当然だろ?」 俺を取り押さえた若い研究員の男に、 いかにも 中断されたことが口惜しくてたまらない風に話す。 「だからって、こんなところで始めるなよ」 律子を抱き起こそうとした男が、 まくりあげられた服の下の綺麗な色をした胸に釘付けになっているのも分かっていた。 「もうすぐ殺されるかもしれない人間の哀れな本性だよ」 「離して!!」 まくりあげられた服を必死に下ろそうとする律子の手を、なにげに阻止している研究員の欲望も、 その背中から感じ取れた。 「…………気、気持ちはわかるけど」 俺を押さえていた男も、 もう一人の研究員の行動を見て、 理性が壊され始めていた。 「なら、あんたらの後でもいい、 殺害される前に、俺の最後の願い叶えてよ」 快華なんていう媚薬がなくても、 男の性欲なんて、 どんな時でも増大しうる。 「本当に俺らの後でもいいんだな?」 頷く俺を見て、 若い方の男が、監視カメラの位置を微妙に動かしていた。 「これ、被写体の人間を30分察知しなかったらセンサーが反応して、本体に通知するんだ。時間は限られてる」 男なんて、 性に関しては浅はかで、 単純で、悲しい生き物だ。 「30分もあれば充分だ」 悲しいほど、 快楽には弱い________
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