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「最後に?もうすぐ警察でも来るの?」
篠崎美和が持ってきて物を口にしながら、
静かに水を飲むユウさんを俺も眺める。
「来ないわよ」
「?じゃ、何が最後になんだ?」
そもそも、
俺の事を好きな風に言っておきながら、
ユウさんと関係したことを堂々というか?
この女の本性がわからない。
美しき淫靡な才女、
その魅惑的な唇から漏れた返事は、
「彼はもうすぐ死ぬからよ」
予想もしていない未来。
「死ぬ?」
「和哉くん、私は貴方を守りたいの」
俺に腕を回してきた篠崎美和に、
その部屋にいる他三人、注目せざるをえない。
「廊下へ出て」
今度は
何をたくらんでるんだ?
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