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ユウと虚ろな目の和哉君が、
エイドリアンと1つになりそうな私を見ていて、
まるで見世物になったような気分だった。
先ほどと同じように、ガラスを激しく叩くユウの手がひどく赤くなっている。
「快華まで飲んで、あんなにやる気だったじゃないか?
やはり、夫に見られるのは恥ずかしいかね?」
快華を飲んで、体は十分準備ができているはずなのに、
今回も、心までは
″牝″にはなれなかった。
思わず、肘を後ろにやり、
エイドリアンの体を押しやろうとするも、
「和哉を連れ出したところでもうすぐ、奴に噛み殺されるのにな……。
そんな憐れな夫に、君が美しく咲き乱れる瞬間を見せてあげなさい」
若返りの薬で、腕力も増した悪魔に、
「あ……」
あっという間に引き寄せられてしまう。
足と足の間に、硬い異物感を感じた時だった。
「…………ウッ!!!」
突然、エイドリアンが呻き声を上げて苦しみだした。
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