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…………俺は、長いこと悪夢を見ていた気がする。
あれほど痒みと痺れと痛み、幻覚に苦しめられてきた体が、
段々楽になってきて、
まず、自分の口元や、身体中が血だらけなことに恐怖を覚えた。
そして、
俺を支えていたユウさんとともに、
また、防護服を着た連中に拘束されて、
再び、悪夢を見る。
連れられてきた部屋には、
素っ裸の、なぜだか苦しそうにしているエイドリアンが、
乱れた服装の雪さんの頭に、
拳銃を突きつけていたからだ。
「まだ、菜月の迎えは来てないな?
娘をここへ連れてこい」
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