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第9章 禁断の月曜日
「おいっ……大丈夫か?」
僕は傘を放り出し
両手で由良を受け止めた。
「大丈夫です……貧血で時々めまいが……」
言うものの――。
僕に体を預けたまま
由良は酩酊したように
自力で立ち上がることさえできない。
「ったく……しょうがねーな」
背中に無抵抗な由良を背負うと。
「保健室に運びます」
「ああ、そうしてやって……」
急なことに
ポカンとしたままの丸山にそう告げ。
僕は雨の中駆け出した。
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