きんぎょのおねだり

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俺の到着は3日遅れだった。 その間、俺の荷物を片付けてパソコンをセットしてくれるようにアイツに頼んだ。 連絡する時間も方法もなかったし、クラスも聞いてなかったから探し回り…結局アイツ等と逢えないまま、1日が終わりそうだ。 パソコンから聞こえてくる音声をBGMに、部屋の探索を始める。 寝室の扉を開けると、そこはだだっ広いリビングダイニング…キッチンも冷蔵庫も完備されているし、リビングにはテレビまで備え着いている。 「どこの高級ホテルだよ。」 こんなに立派なキッチンがあっても、俺料理なんて出来ないが…な。 俺の寝ていた部屋の隣にも扉がひとつ…。 ノックをしてみたが、音沙汰はない。 キッチンは対面式で、後ろに備え付けの食器棚。 キッチン脇の扉を出ると左手にトイレとバスルーム、玄関を挟んで右手にもう一つ小さな小部屋がある。 「書斎?物置部屋?…必要ないでしょこんなに…。」 冷蔵庫を開けてみる…水と俺の好きなイチゴソーダが入っていた。 玄関から外を覗こうと思ったが…寮内探検の前に風呂入りたい!
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