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壊れたゼンマイ人形になっているMr.海堂をリビングの椅子に座らせて、冷蔵庫に入ってるイチゴソーダを前に置いた。
ソーダの瓶に俺の名前が書いてあるから…アイツが用意してくれたもんで間違いないし。
緊張しまくる挙動不審のMr.海堂の顔を見て、ふと思い出す……
「あ…俺の眼鏡、どこ行ったかな?」
けっこう高かったんだぞ、あれ。
「しょうがないな…まさか、あの眼鏡の出番になろうとは…。
あっちの眼鏡、無くしたら洒落になんないんだけど…。
ぁ、ちょっと待っててね…逃げんなよ!」
ブツブツ文句を言いながら、部屋に戻って別のケースから眼鏡を取り出して掛けた。
「お待たせ。
…それで、俺…」
「えっ!?寺子屋???何で、寺子屋????」
「へっ?」
寺子屋発言をするMr.海堂の視線を辿る…俺の眼鏡か。
「目が高いなMr.海堂。
この眼鏡、眼鏡屋じゃなくてアンティークショップで買ったんだが…何かこう、時代と共に息づいてる感が…」
「え?それ趣味なの?王道変装グッズじゃなくて…趣味なの?」
「王道か…王道って言えばMr.海堂、王道学園物の薄い本か小説あったら貸して貰えるかな?
パソコンの方は、メールの確認で手いっぱいになりそうだし…。
あと…いったい、何がどうなって俺が此処にいて…俺の居ない間に、どうしてMr.海堂が土下座しなくちゃならないような事になったのか?説明プリーズ!」
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