第1章

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どうも。 楽天です。 最近地震多いですね。 じつに嫌な感じです。 震災の影響は本当に大きかったです。 今も仮設住宅で暮らしている方がいると思うと・・・なんとも重い気分になります。 実はあの震災の時、自分が津波に襲われる夢を見まして、とても恐ろしかった記憶があります。 どうか、一日も早く東北が復興するように・・・。 暗い出だしになりましたが、今回はホラーという物を書くという事について 語ってみたいと思います。 実は続・洋館が中断した一番の理由は『スランプ』でした。 もちろん仕事が忙しいというのも一つの理由ではありましたが。 とある知り合いの一言で私はスランプに陥りました。 その知り合いと話をしていて、私が携帯小説を書いている、と告げた時の事です。 即座にその人はこう言いました。 『やめなさい。ホラーなんてくだらない』 ショックでしたね。 『ホラーのどこがくだらないのか』 即座に反論すると『人が死ぬからだ』と返されました。 古今のミステリーは必ず人が死にます。 『じゃあミステリーで人が死ぬのはいいのか?』と返すと 『あれは演出上仕方なくやっているのだから』と言われました。 私は憤慨しました。 劇中で人が死ぬのはそんなに悪いことなのか。 それを描くという事はそんなに罪深いことなのか。 今にして思えば勉強が足りなかったのだと思います。 古来より、人は死をテーマに様々な芸術を生み出してきました。 屍体が朽ちていく様子を描いた九相図、死を骸骨という形で表現したダンス・マカーブル、地獄という死者の行き着く先を描いた地獄絵図。 ホラーはそれを恐怖という側面で捉えたジャンルです。 怪談が戒めの効能を期待して語り継がれたように、現代ホラーにもその効能を持たせることができます。しかし、当時の私にはそこまでの見識がなかった。 個人でそれを消化できなかったのです。 それ以来です。物語がなかなか出てこなくなったのは。 作家の才能を奪うのは簡単です。 その人間の価値観を否定すればいいのですから。 正直とても苦しかったです。 それから本格的に勉強をしました。 今では同じ問いをされても即座に返せます。 『死をもってしか表現できない世界もある』のだと。 私はまた、ホラーを書こうと思います。 今度は胸を張って。
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