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「深紅ちゃん、私の事からかってたの?
応援してくれるって…
どーせ無理だと思ってバカにしてたの?
騙しててヘーキだったの!?」
「違うよっ!…」
「違わないよっ!
やってる事は同じだよっ!」
あたしの否定を打ち消して、
バッとその場から走り去る穂花。
「穂花っ!」
慌てて追いかける香織。
でもすぐに立ち止まって…
ゆっくりとあたしの正面に座り直した。
「私はなんとなく…
そーじゃないかって気がしてた」
ため息の後にそー零す香織に…
今までの意味深な視線を思い出す。
「だけどさ…
隠したままじゃ柊也と進展しにくいし、
彼氏も居るって言ってたし…
幼馴染みじゃん?
過去になんかあった系かなって、思ってた。
てか、彼氏も嘘だったんだ?」
「…ごめん」
あたしの返事に、さらに大きなため息が
零れる。
「ねぇ、なんで隠したりしたの?」
「…
あたし…
親子カンケーのトラウマで…
本音とか、そーゆー気持ち、
伝えんのが怖くて…
…誰にも心を許せなかった」
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