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この時の俺はただ純粋に
彼女を捕まえたくて、
緻密に組み立てた
シナリオなんて完全に無視。
ただ…彼女を桐生から奪いたい
思いだけだった。
駅のロータリーに車を
滑り込ませ彼女を探す。
けれどそこに彼女の姿は
見当たらなくて。
遅かったか…。
ハザードランプが繰り返し
一定のリズムで俺の瞳を
刺激する。
…何をしているんだ俺は。
何でこんなに
必死になっているんだろう。
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