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…いや…
それはない…はず。
自分の中に感じ始めた思いを
否定しながらハンドルに
もたれかかっていると
ふいに視線を感じて
向けた窓の外、
戸惑いの表情を浮かべながら
車内を覗き込む彼女がいた。
無意識に浮かべてしまった
喜びの笑み。
純粋に彼女が桐生よりも
俺を選んでくれた事が嬉しくて。
慌てて車を降りて回り込み
彼女のために
助手席のドアを開けた。
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