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ジュリアの言葉は嬉しかった
でも今は 早く御神木様とルカに会いたい
実果は森まで走って帰った
森の入り口には擬人化したルカがいた
実果はそのままルカに抱きついた
{ミカ、おかえり}
ルカは優しく抱き締めてくれた
その温かさに安心して涙がでる
実果は声を上げて泣いた
怖かったのだ
襲われた事も 命を奪った事も
その事を非難されるかもしれない事も
全部、全部 怖かった…
ルカは非難なんてしなかった
頑張ったね と言って抱き締めてくれた
「ルカ、ありがとう」
{どういたしまして♪さぁ 御神木様が待ってるよ}
ルカに促されて御神木様に会いに行って
そのまま御神木様に抱きついた
御神木様は枝を伸ばして頭を撫でてくれた
{やれやれ ミカは泣き虫じゃの}
「御神木様が…ルカをあの森に呼んでくれたの?」
{ルカにはミカが討伐依頼を受けるかも知れん、としか言うておらぬぞ?}
「でも、あれはルカだったよ?
見てないけど、ルカの声だったもん」
実果は安堵のあまり敬語を忘れて話す
それをルカに笑われた
{ミカ~ 敬語なくなってるよ?
確かにミカの様子は見に行ったけどね
危なくなったら連れて帰るつもりだったけど
ちゃんと依頼達成できて良かったね}
「あ… 御神木様すいません
それとありがとうございます
ルカもありがとう
ルカの声で安心して落ち着く事が出来たの」
そう言って実果は頭を下げた
自分は独りじゃないんだ
改めて実感し、感謝するのだった
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